新入行員編

【メガバンクお兄さん】新入行員編 ~入行前の洗礼~

3年生の3月、S銀行に決めたメガバン兄さんのもとに、翌年2月上旬、1通の封書が届きました。それは、独身寮の案内でした。

1.阿倍野寮

都銀には全国に独身寮があります。S銀行の新人は、原則、独身寮に入寮することを求められます。下宿先に届いたS銀行からの封書を開けると、そこには「阿倍野寮」との記載。えっ阿倍野って地元やん??

S銀行では地元であっても独身寮に入るのがルール。やむをえません。東京での入行式は4月1日。封書には、3月29日に入寮するよう、指示がありました。

2.引っ越し

下宿先を引き払い、一旦、地元に出戻り。そして、銀行が手配する引越業者の集荷後、入寮準備を整えて、3月29日の午後、入寮。

阿倍野寮、ということは配属先が関西圏であることは確実。自宅から通えるのに独身寮に入れさせる暗黙ルールに、両親は怪訝な顔をしながら兄さんを送り出してくれました。

3.同期

阿倍野寮に入寮した同期は、東大卒のS、京大卒のK、名大卒のT、同大卒のH、そしてお兄さんの5名。東大卒のS、同大卒のHは社交的で体育会系、京大卒のKと名大卒のTは、見た目が陰キャで嫌な感じ(あくまで第1印象で、後に大きく印象が覆ります)。

全国の総合職同期は100名。東京に50名、地方に50名。100名のほぼ全員が、全国各地の独身寮に配属されたのです。

(2000年代初め、どの企業も採用数を極力絞っており、都銀も平年500名→100名へ圧縮していました)

4.昭和にタイムスリップ

入寮日、管理人さんのオリエンテーションがあり、そこでは基本的な寮のルールを教わります。兄さんが入る部屋も案内されましたが、なんと、8畳一間の和室。空調も机も昭和中期の代物。クローゼットは無く、押し入れのみ設置。

どれだけ昭和なんですか?? 今は平成10年代前半ですけど…。もちろんトイレ、洗面代、お風呂、食堂は共用。

更に、衝撃の事実が管理人から言い渡されるのですが、それは次回のお楽しみに…泣

まとめ

  • S銀行の寮の配属は、1通の封書で決まる
  • 新人は、入行前(入社前)に寮に入る
  • 例え地元であっても、独身寮に入る
  • 寮部屋は和室で、水回りは全て共用

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