1.リクルーターからの推し認定
リクルーターとなる卒業生の年齢は、業界によって異なります。当時、生損保は1~7年目、都銀は1~3年目、電力は1~5年目、自動車関連は1~10年目 といった年齢層でした。
2月は週末、3月上旬はずっと、就職セミナーでアンケートに記入した企業から、電話が入っては喫茶店で面談 を繰り返しました。卒業生との面談なので、ゼミやサークル、授業の話題で盛り上がりますが、そこでは、しっかりと人物像を見極められているのです。
ここでリクルーターから気に入られれば、めでたく押し認定。
2.志望動機を合作
推し認定される頃には、学生側も、そのリクルーターの人となり・仕事内容を認識するようになります。ただ、所詮、そこは学生。具体的な企業における仕事内容はよくわかりません。なんとなく「大手だから大丈夫そう…」「このリクルーターとは気が合うから、きっと楽しい企業に違いない」という妄想しかありません。
リクルーターもそこはよくわかっているので、推しメンになれば、志望動機を肉付け・合作してくれます。熱心なリクルーターからは、週2~3回電話がかかってくるので、どんどんその企業やリクルーターが好きになっていくよう、仕向けられていきます。
3.順位付け
同時期に就活をしている同級生も、メガバン兄さんと同様、リクルーター漬けに合います(あたりまえですね)。週末になると、各社はホテルの会議室を貸し切って、大学専用のサイレントセミナーを仕掛けてきます。
そのセミナーに参加した時に、「〇〇君も受けてたの?!」とバッティングし、お互い苦笑いすることになるのです。次に気になるのは、「いったい自分の推しレベルはどの程度か。〇〇君よりは上なのか」と。
残念ながら、その順位は即日わかります。推しレベルが高いほど、次回の面談アポがすぐに鳴るのです。「〇〇君、△銀行から電話あったぁ?」と聞けば、連絡が入らない自分の立ち位置が確認できるのです。
ここで、電話が鳴らない=知らないうちに落とされている、という現実を突きつけられます。
4.子ボス
リクルーターの推しメンになり、喫茶店面談をこなせば、いよいよ、リーダー的存在の子ボスが登場します。学生時代の活動、志望動機、他社の活動状況 を中心にヒアリングされます。
子ボスは、部下であるリクルーターから事前にその学生のレベル感を事前に伝えられているので、面談では、本当にその水準かを見極めます。ここで問題なければ、子ボス面談はクリア。中ボス面談コースへ格上げされるのです。
まとめ
若いリクルーターから推し認定されるかが第一関門。推し認定を受ければ、あとは流れに身を任せます。やがて電話が鳴り、次回の面談に呼ばれます。そして、頃合いを見て子ボス→中ボスが登場して、ラスボスの人事面談に向けた地固めがなされていくのです。
次回は、どんな会社のリクルーターと会っていたか、どこの会社の面接を受けたのか、について語りたいと思います。